三秋プレイス内のY棟と言う、壁の無い柱だけで構成している建物があります。今までは4方向からの木材の取り出しができるようにと言う理由で壁を設けていませんでしたが、この度、機械設備を設置する為に壁をつくりました。
板は、焼杉用板の死節ばかりの混ざる2等品の板を、相決(あいじゃくり)加工もせず、プレーナー加工もせずに、突き付けで釘打ちしました。よって、極めて安い材料と、施工費となりました。この壁は不必要となれば、いつでも簡単に撤去出来ます。やっぱり木造倉庫は、ちょっとした壁を設けたり、棚をつくったりするのがとても簡単です。材料も選ばなければ今回の2等板のように「どこがダメなん?」的なものがあります。僕としては、これはこれできれいな壁ができたと思うし、性能も必要かつ十分と思っています。もちろん、何でもかんでもこれで良いとは言いませんが、強弱をつけて、2等品的なものを使えば、コストは下がります。また、軒が大きく出ているので、雨の振り込みの心配のない、施工の面倒な三角部分はそのまま空間で残しました。よって、明るいです。
木造建築の良さと、2等品使いの良さを、改めて感じた次第です。
西下健治

三秋プレイス内・Y棟

三秋プレイス内・Y棟

三秋プレイス内・Y棟